カテゴリー「犯罪・刑事法」の記事

2009年3月27日 (金)

財産隠し、RCCによる競売に道…東京地裁 判決

元公安調査庁長官の緒方重威被告が詐欺罪で起訴されている事件がらみで、民事の判決がでました。

整理回収機構からの強制執行を回避しようとして、ビルの登記名義を移転したという財産隠し事件です。捜査段階での新聞報道では、「大物ヤメ検による財産隠し指南!」として始まったものが、詐欺罪で起訴された事件でしたっけ。

リンク: 総連本部の名義移転を命令、回収機構の競売に道…東京地裁 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).(2009年3月26日15時47分  読売新聞)

この件の民事事件では、「財産隠しだから強制執行できるようにしなさい。」との判決が出たのです。大物ヤメ検で(民事を忘れていて)も、財産隠しには関与して欲しくないです。財産隠しで起訴されなかったから、緒方重威被告は財産隠しのアドバイスをした嫌疑は無かったのでしょうけれども、依頼者を見る目がなかったという点では反省していただきたいです。

刑事事件の方は、緒方重威被告に対して7月16日に詐欺事件での刑事判決だそうですが、どうなのでしょう。詐欺で有罪となれば、もっと反省していただきたいところです。

ただ、詐欺をされて、たまたま財産隠しになっちゃいました、という被害者があり得るのでしょうか? 複雑怪奇な事件です。ニュース記事の東京地裁判決には不服だとして、詐欺された被害者側が、「詐欺されたのではなくて本当だ。」、と控訴するみたいだし。

財産隠しは司法に対する犯罪(2年以下の懲役)です。詐欺罪の方が法定刑が重い(10年以下の懲役)という問題じゃあないですよ。

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2009年2月 5日 (木)

Forensic という公認会計士 : 村上裁判上告に寄せて

ニッポン放送株のインサイダー取引違反罪に問われた村上ファンド村上世彰被告(49)の控訴審判決で、東京高裁は三日懲役二年、執行猶予三年の有罪判決。

村上氏は、即日に上告したとのこと。

リンク: 東京新聞:インサイダー事件 村上被告、二審は刑猶予 東京高裁判決『当初、利益考えず』:社会(TOKYO Web).2009年2月4日 朝刊

こういう裁判は、裁判員制度には馴染まないでしょう。

『法廷会計学 vs 粉飾決算』

著者:細野祐二  p3~4

clip英米の司法では、Forensic という公認会計士(英国の場合は勅許会計士)の専門業務があり、その内容は経済事件一般における犯罪学的見地からの財務分析にほかならない。日本の法律家は財務諸表の分析能力がないに等しいが、法律家に財務諸表が読めないのは何も日本独自の現象ではなく、どこの国でも法律家は自ら複式簿記などやったりしないものである。欧米の司法が日本の司法と違うのは、欧米の司法は会計がわからないことを何ら恥ずかしいとは思っておらず、したがって、自分がわからないことはその道の専門家に聞けばよいと思っていることである。このため、英米の司法では、Forensicは、弁護士はもとより裁判官や検察官によっても利用されている。clip

細野会計士は、いまさら法科大学院に入学したりしないのでしょうか?

刑事法関係はかなり勉強なさったようですし、会社法はできるでしょうし。

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2009年2月 1日 (日)

映画 『12人の優しい日本人』

裁判員裁判の実務参考にはならないでしょう。裁判員制度についての基本的考え方は、描かれていたような。

面白い映画です。ずいぶん何年も前にテレビで見て、印象に残ってます。三谷幸喜を知ったのもこの映画でした。DVD発売日: 2000/10/25

ところで、各地の裁判所では、本番前の模擬裁判が盛んです。報道各社の記者に裁判員になってもらう模擬裁判の一コマが紹介されています。

clip仙台地裁4階の一室。今回の評議の裁判長を務める宮田祥次裁判官は、模擬裁判を前に・・・中略・・・宮田裁判官の一言が緊張感を高める。

 それを察したかのように、宮田裁判官は「皆さんの呼び名を決めます。好きな動物の名前で呼び合おうと思うのですが」と提案、場の雰囲気が一瞬にして和んだ。・・・中略・・・自分はパンダを名乗り、他の記者はキリンやゾウ、ウサギなどを選択。用意されたネームプレートに書き込む。評議中はこの名前でお互いを呼び合うことになる。clip

リンク: 【特報 追う】裁判員「模擬評議」(上)「意見言えるか」一抹の不安 (産経新聞) - Yahoo!ニュース.

宮田裁判官の工夫には敬意を惜しみませんが、どうなんでしょう。

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2009年1月11日 (日)

宗教界、裁判員に悩む…

宗教界での裁判員裁判にたいする模範解答は、カタカナ宗教なのでしょう。自然科学ではないので、正解ということではありません。カタカナ宗教は、民主主義や現代的な裁判制度との付き合いが長いですから。

できれば、カソリックだけでなくて、プロテスタントからのコメントも戴きたいものです。日本の裁判員裁判制度は、どちらかというとプロテスタントよりカソリック諸国の制度に近いのかな?

clip 新約聖書に「人を裁いてはならない」というイエスの言葉があるキリスト教。全国で約800の教会を抱えるカトリック中央協議会は、「私的な裁きは認められないが、法治国家の正式な裁判制度まで否定はしていない。ただ、被告の人権への配慮や国民の十分な理解が必要だと思う」とする。clip

リンク: 宗教界、裁判員に悩む…「人裁けるか」「正式な制度だから」(読売新聞) - Yahoo!ニュース.1月11日3時35分配信

裁判は、「事実認定」と「法律の適用」の2段階で、判決に至ります。専門裁判官には「法律の適用」は任せるけれど、「事実認定」は国民常識に従って欲しい、というのが国民の司法参加です。

そして、裁判官は「国民が作った法律」の範囲でしか、行政による刑罰の行使を許さない、というのが刑罰権についての民主主義です。

やっぱり、「事実認定」までにしておかないと、宗教的問題になってしまいますよね。

「事実」を否定することは宗教でさえもできない、というのが文明国でのコンセンサスです。「事実を認定」した後に、裁判官による裁判と行政による刑罰を許すのか、それとも、宗教的な懺悔や救いを許すのか、人それぞれなのでしょう。

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2009年1月 4日 (日)

『公認会計士vs特捜検察』

善良な人の中には、裁判官が真実を発見して自分のぬれぎぬをはらしてくれる、と信じている人もいるかも知れません。そういう場合もあるでしょう。それを信じて、取り調べ段階では嘘の自白をしてしまう、ということも多いようです。

昨日のブログでは、TVドラマ『HERO』が面白い、と書きました。検事役のキムタクが、自分の足で徹底的に捜査をして、真実を発見するのです。捜査の必要があれば、平気で逮捕勾留する。検察権力をコミカルに描いているところも、面白く感じる一つの理由です。

警察や検察での取り調べには弁護士に立会ってもらってアドバイスをもらえる権利がある、と信じている善良な国民も多いのではないでしょうか。映画『それでも僕はやってない』を見た方は、まったくそのような権利がないことをご存じでしょうけれども。(注)

さて、この本は、上場会社キャッツの粉飾決算に荷担した、として有罪判決をうけた公認会計士の著書です。

『公認会計士 vs 特捜検察』

著者:細野祐二

p11

clip「細野祐二ですね。これからあなたをキャッツの株価操縦事件の被疑者として取り調べる。参考人ではないので、あなたには黙秘権がある。しかし行使するな。黙秘権を行使することは、あなたのためにならない」clip

p12

clip「今日ここで取り調べを行うが、ここでの話は一切外に漏らしてはならない。ここでのことは誰にも言うな。弁護士に対してもだ。」clip

上記は著者自身が、検察庁での取り調べに際して、検察官から言われたセリフだと記されています。つまり、黙秘権も弁護人選任権も、「行使するな」と言われたということです。それでも、著者は、真実のみを述べ続けます

この本の主人公、公認会計士である著者が司法に抱いていた常識が、どのように彼を苦しめることになるか。

(注) 取り調べをビデオ撮影することを、「取り調べの可視化」と呼んでいます。日本でも韓国にならって、つい先頃から試験的に行われ始めました。

danger ネタバレします。小説としてお読みになりたい方は、以下を読まないで下さい。ここから、Amazonで、本を注文できます。

真実とは異なる、検察による捏造を、「自白」しなければ逮捕するぞ、と脅され続ける。裁判官が逮捕状を出すはずがないと勘違いして、本当に逮捕されてしまう。そして、検察の権力の強大さを実感しつつ、勾留という自由を奪われた状況で、嘘の「自白」をしてしまう。

著者のクライアント達は、そのようにして、嘘の自白をします。

早く起訴してもらって、はやく釈放してもらいたいからでしょう。クライアント達は、裁判所でも嘘の自白をして有罪・執行猶予判決をもらいます。

その後も、著者だけが無罪を戦い続けます。著者は、有罪判決に控訴している高裁で、クライアント達の証言をしてもらうことが出来ました。クライアント達は著者が控訴している高裁で、クライアント自身の刑事裁判での自白を撤回します。

P426

clipそのような恐怖の中で、彼らは偽証罪の恐怖を乗り越えて、真実を証言したのである。大友は、「このままこれを見過ごすことは、人間としてあってはならない」

と証言し、村上は、

「あの世で謝るより、今生きているこの世で謝りたい」

と証言した。西内は、

「いても立ってもいられない。何とか自分としてもきちんとした態度をとろう」

と思ったと証言した。いずれも検察官の圧力に屈し、自分の心を偽った人間としての悔しさと、やっと真実を語れたという安堵を示している。裁判所は、この人間の極限状態にまで追い詰められた真実の声をどう聞くつもりか。この裁判が、平成21年5月以降に導入を予定されている裁判員制度で裁かれていたらどうであったかと思わざるを得ない。裁判官は、市民の常識とは相容れない「プロ感覚の司法判断」なるものを下すべきでない。clip

この本はもう一つ、『司法取引』についても考えさせられます。

クライアント達の嘘の自白調書が、著者の刑事裁判でも重視され、著者に対する有罪判決を形成してゆきます。著者だけが自白をしない、つまり反省をしていない被告となったわけです。

司法取引が法律上認められていないので、共犯者だって検察官との取引のために嘘の自白供述をするはずがない。裁判官の思考回路では、そう考えるのです、たぶん。正面から司法取引を認めているアメリカだと、どうなんでしょう?

 

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2008年12月29日 (月)

<裁判員制度>国選弁護報酬の基礎額を倍増へ

刑事事件についての裁判員制度が、いよいよ裁判員候補者への通知が始まったりで注目されています。私も、先日、裁判員裁判の弁護技術についての研修を受けました。

http://qcbengositecho.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-3479.html

それ以来、、「何年も刑事法廷に出ていないけれど、刑事事件が弁護士にとっては魅力的になりそうだ。」などと、あちこちで言っています。なにしろ、アメリカの法廷もの映画のように弁護活動するというのは、若き日、高校生で法学部を選んだころに描いた弁護士像でした。ただし、これは、「70歳すぎたら刑事国選弁護に、余生を捧げるんだ。」と言っていたのと同じで、その道のりは遠いです。

同世代で、刑事事件をずっと続けている弁護士がどの程度いるのか分かりません。検察官の職歴がなくて弁護士一筋でありながら、刑事事件を続けている同世代弁護士を尊敬しています。

そういう、刑事弁護大好きな同世代弁護士には、このニュースは朗報でしょう。国選事件を続けていると、国選でない刑事事件を依頼されるチャンスも増えるのでしょう。けれども刑事弁護のスキルを磨くチャンスは、圧倒的に国選弁護でしょうから。

リンク: <裁判員制度>国選弁護報酬の基礎額を倍増へ 法務省など(毎日新聞) - Yahoo!ニュース.

clip公判前整理手続きを行った場合に10万円。これに、公判日数に応じた額が上乗せされる。この10万円の基礎額を、制度スタート後は20万円前後にほぼ倍増させる。被告が無罪を主張したり争点が複雑な重大事件では、基礎額をさらに増額する方針だ。

 09年度当初予算の財務省原案は、裁判員裁判の国選弁護報酬費に14億円を計上し、1件あたりの報酬を46万7000円と見積もった。これを基に法務、財務両省は今後、協議を進め1月をめどに報酬の基準を決める。

 裁判員裁判は原則として連日開廷され、弁護士は閉廷後の被告との接見や証人尋問の方針、法廷戦略の立て直しなど、連日にわたり長時間の作業が求められる。clip

公判前整理手続きの経験は、私にはありません。裁判員裁判での連日開廷というのも、年明けて5月からの制度なので、当然に経験がありません。したがって、今後の負担増と今回の報酬基準額増が、刑事弁護大好き弁護士にとってプラスなのかマイナスなのか分かりません。なにしろ私自身は、独立直後の数年間しか刑事国選事件を受任しませんでした。

私は、顧問先の社員などがケンカで逮捕されたとかで、「示談金の交渉をして、不起訴にしてもらう。」という事案ならば、今年も一件だけやりました。それでも、警察とのやりとりは若い弁護士に任せきりです。とくに、私の事務所には検察官経験がある勤務弁護士がいるので、警察や検察との交渉を任せきりにしても、なにも心配はいりません。

やはりここは、その勤務弁護士をパートナー弁護士にして、刑事事件専門の弁護士にするのが、私の役割かもしれません。正直にいうと、刑事弁護手続きではその勤務弁護士にも、私は太刀打ちできませんし。

なお、私は、民事国選と言われる「少額管財」事件の破産管財人には、制度発足当初からお受けしていました。

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2008年12月15日 (月)

平成の赤紙:裁判員制度

犯罪のなかでも重大事件を扱う刑事裁判に裁判員制度が導入されます。このことについては、昨日や、前にもこのブログでも何回かふれてきました。

リンク: 裁判員制度 | 裁判員制度の紹介.

ところで、裁判員候補者への通知が発送されて2週間たちました。候補者からの「辞退」の問い合わせが裁判所のコールセンターに相次いでいるようです。NHKの朝のニュースでやっていました。

裁判員制度については、今頃になって批判が大衆紙にも出ています。

clip来年5月から実施予定の裁判員制度に対し、元東京地検検事で桐蔭横浜大学法科大学院教授の郷原信郎氏がこう警告している。“平成の赤紙”と揶揄(やゆ)される新制度。司法のウラオモテを知り尽くしたプロが制度の“欠陥”を指摘した。

新制度の最大の問題は、昨日まで全く普通の人が、人の生き死にに関わる量刑判断を下すことです。米国の陪審員は、事実認定のみを行い、欧州では量刑を判断しますが、死刑がない。

死刑制度がある日本で、陪審員が量刑を含めて判断するのは乱暴です。clip

(日刊ゲンダイ2008年12月10日掲載)リンク: [mixi] 元特捜検事が警告!裁判員制度は破綻する(ゲンダイネット).

たしかに、実現困難な制度を作らせてしまったのかも知れませんね。それに、第一審無罪ならば検察からは控訴できない という、アメリカでのルールは取り入れなかったし。

早急に改善が必要でしょう。司法への国民参加という流れに賛成です。

続きを読む "平成の赤紙:裁判員制度 "

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2008年12月14日 (日)

裁判員向け法廷技術

裁判員裁判では、法廷で見聞きした結果のみから、裁判員が議論をして刑罰まで決めます。従来は、警察や検察で作成される「調書」書面と、書面を再確認する程度の公判手続きに従って、裁判官が書面裁判をしています。

したがって、裁判員向けの法廷技術は、従来の弁護技術とは全く違います。重大犯罪についてだけの特殊な手続きです。私が裁判員裁判での弁護人を引き受けるとは思いません。私は、ほぼ民事・企業専門ですから。それでも、裁判員裁判の核心は法廷での、とくに証人尋問です。この証人尋問技術は、いつも磨いておかないとね。

そこで、弁護士会での研修を受けてきました。

目新しい「誘導尋問禁止」でのロールプレイには、老いも若きも参加弁護士たち全てが戸惑いを隠せません(注1)。しかも、私くらいになると特に、ドップリと誘導尋問のスキルを磨いてしまっています。特殊な尋問制限には、頭の中が真っ白になりましたcoldsweats02。 これは訓練が必要です。これからの訓練についての、ヒントはしっかりとレクチャーしてもらいました。裁判員刑事裁判での主尋問みたいなことを、民事裁判でやったらひんしゅくかもな? 職業裁判からは。「聞きたいことを、端的に聞いて下さい。」とか注意されそうclock。どうなんだろ?

有益だったのはそれだけじゃありません。尋問とは別の手続きである「弁論」については、先輩弁護士のお達者なこと(注2)。ロールプレイがあることはご存じでの参加なので、まあ、弁論に自信がある先輩達なのです。個性が出ます。いちおう、諸先輩から私の個性も認めて頂きました。「あれはやりすぎhappy01」という弁護士歴40年の大先輩からの的確なご指導をいただいた箇所は、自分で弁論しながら「うっ、止まらない。」と頬が赤くなった一節でしたbleah。 最近、先輩から指導してもらえない年頃なので、ホントに良いご指導を戴きました。

それに、若手弁護士の講師達の、スキルの高いこと、熱意のすばらしいことshine すっかり、魅了されてきました。
最近、刑事法廷に出ていないけれど、やってみるかな。libra  私らこそが、シニアな弁論と、新型の尋問技術とを、両方できる世代だからねscissors

リンク: 裁判員制度 | 裁判員制度の紹介.

(注1)「誘導尋問」というのは、証人にヒントを与えような質問という意味です。

どの裁判手続きでも誘導尋問は原則禁止です。しかし、日本での実務上は、非常におおめに見られています。修習生を模擬裁判指導していたときにも、昼間はキッチリと指導しても、反省会では「修習生の模擬裁判以外には、『異議あり。誘導尋問です』みたいなことは、修習期間中に出くわすことはないから。よく修習してね。」などと、実務とのギャップを埋める指導努力をしていました。

誘導尋問できないと、とにかく効率が悪いのです。

(注2)従来は、「弁論」といっても書面を用意して「読み上げる」のが慣例というか、裁判所の指導もあった常識です。しかも、明らかに私と同じで企業・民事裁判が主な業務の先輩弁護士達。それでも、事件の本質をスピーチするというスキルは、刮目する個性がありますね。弁護士になってから最低10年はかかるでしょう。若い弁護士でも、学生時代に「弁論部だった。」とかだと、短縮出来るかもしれませんけれど。

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2008年12月 6日 (土)

【刑訴】「裁判員通知来た」ブログで公開相次ぐ

裁判員候補者名簿に登載されたことも、秘密だったの?  秘密なのは、評議内容だけかと思ってました。

リンク: 「裁判員通知来た」ブログで公開相次ぐ…氏名・顔写真も : あなたも裁判員 : 特集 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

弁護士は裁判員になれない(裁判員法15条1項6号)ので、ほとんど興味もありませんでした。刑事法廷には、10年近くも行っていないし・・・。

弁護士なんだから、もう少し勉強しないとな、自分sign01   

ということで、調べてみました。

リンク: 裁判員制度 | 裁判員制度Q&A.

clip○ 裁判員等に選ばれたことを公にしてはいけないと聞いたのですが,上司や同僚,さらには家族や親しい人に話すことも許されないのですか。

 裁判員等でいる間,裁判員等に選ばれたことを公にしてはいけません(裁判員法101条1項)。裁判員候補者名簿に登録されたことや,さらにくじで選ばれて裁判員候補者として裁判所に呼ばれたことを公にすることは禁止されていますが,法律で禁止されている「公にする」とは,出版,放送といった手段による場合やインターネット上のホームページ等に掲載するような場合など,裁判員候補者になったことを不特定多数の人が知ることができるような状態にすることをいいます。
 一方,日常生活の中で,家族や親しい人に話すことは禁止されていませんし,上司に裁判員等になったことを話して,休暇を申請したり,同僚の理解を求めることは問題ありません。その際に,裁判所からの選任手続期日のお知らせ(呼出状)を上司や同僚に見せることについても差し支えありません。
 なお,裁判員等でなくなった後に,自分が裁判員であったことを公にすることは禁止されていません。clip

NHKでは、今日12/6日(土)19:30から、裁判員模擬法廷を放送するようです。

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2008年11月10日 (月)

【刑事】犯罪被害者のための国選弁護制度

国選弁護制度は被告人(刑事裁判にかけられている人)だけに、裁判所が選任してくれる制度でした。それが、被疑者(逮捕されている人)にも2006年から段階的に拡張されています。

リンク: 日弁連 - 公的弁護制度の導入.

そして昨年の国会で、被害者にも国選弁護制度ができました。低所得の重大犯罪被害者が対象のようです。今年12月1日から施行されるとのことです。

リンク: 12/1から「被害者参加人のための国選弁護制度」が始まります  法テラス|法律を知る  相談窓口を知る  道しるべ.

犯罪被害者の権利が拡大されていることについては、前の日記でも取り上げました。刑事法は、罰するための法と思われていると思います。実は、犯罪被害者の私的報復を禁止するために国家が刑罰権を独占しているのです。そして、国家権力による、いい加減な刑罰を牽制するのが、刑事法です。国家から犯人扱いされている被告人・被疑者が貧乏などの理由で弁護士の助力を得られないまま処罰されないために、国選弁護が発生しました。

被害者の権利保護のための国選弁護というのは、上記の国選弁護制度とは由来が違う、「法律扶助」と呼んできた分野です。

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2008年10月30日 (木)

【刑事】附帯私訴

「刑事事件と民事事件とは、まったく別なんですよ。被害の賠償を求めるためには、刑事裁判とは別に民事訴訟が必要なんです。」と説明していたが、すこし事情が変わる。

損害賠償命令の申立」という制度が施行になる。

以下、ウィキペディアをさらに簡単にまとめてみます。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%84%E5%B8%AF%E7%A7%81%E8%A8%B4

平成12年の「犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律」が、平成16年の「犯罪被害者等基本法」を経て、昨年、改正された。刑事事件の審理中に申請して、刑事判決後に4回以内の審理日数で、「損害賠償命令」を出してもらうことができる事となった。法律の題名も、「犯罪被害者等の『権利利益の』保護・・・」と少し変わった。

この制度は、年末26日までに施行されることになっている。10月21日の官報に、この法律の最高裁規則が公布されたというので、上記の法律がそろそろ施行になるのでしょう。

「損害賠償命令の申し立て」に対しては、異議が出来ることになっているし、裁判官の裁量でも、通常の民事裁判に移行することもあります。

また、この「損害賠償命令の申し立て」ができるのは、犯罪の種類に限定があります。つまり、故意の犯罪行為により人を死傷させた罪、強制わいせつ及び強姦の罪、逮捕及び監禁の罪並びに略取、誘拐及び人身売買の罪の場合だけです。横領や窃盗などは、従来通りの民事手続きしか利用出来ません。

実はこの制度、戦前の旧刑事訴訟法には「附帯私訴」と呼ばれて存在していたそうです。そして、犯罪名による限定もなく、財産犯にも適用があったということです。

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2008年10月11日 (土)

岡山の弁護士が国選報酬を過大請求

リンク: 国選弁護:岡山の弁護士が報酬を過大請求 刑事告訴も - 毎日jp(毎日新聞).

いつものヤメ検の事件にしては『チッチャ』とおもったら、学者上がりなのですね。

clip黒瀬弁護士は早稲田大大学院を修了後の77年、愛知学院大助教授(商法)に就任。91年に副検事、95年に検事任官した。全国初の大学から検察官への転身で、名古屋区検、法務省法務総合研究所に勤務。97年退官し、00年弁護士登録した。【小林直、大場弘行】 clip毎日新聞 2008年10月10日 2時30分

黒瀬『現』弁護士は、助教授が長くって副検事から弁護士という苦労人だったのかな? 縁もゆかりも持ちたくない。学者から弁護士になって事件をおこしたというと、この人たち。

林田学
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4ADBR_jaJP276JP276&q=%e6%9e%97%e7%94%b0%e5%ad%a6

吉野正三郎
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4ADBR_jaJP276JP276&q=%e5%90%89%e9%87%8e%e6%ad%a3%e4%b8%89%e9%83%8e

学者の世界だと、研究費の不正使用事件なんて言うのもあました。医者の世界だと、健康保険への診療費不正請求。ドラマのなかでは、診療費不正請求をしなければ診療所を経営できないみたいに扱われていたりしませんか。

法科大学院の一つの理想はdiversityart

・・・・・と賛成しているのですが、ここが不安材料なのです。これからは、様々な人々が弁護士になるのです。

たたき上げの先輩弁護士達は、自分たちで互いを”魑魅魍魎”、などと、からかいながら堅実に司法の一翼の末端をつとめていました。言葉の遊びです。「弁護士になりたかったら一目散に弁護士になれlibra」、と教育された、そのような一途な弁護士達がマジョリティーでないと理解不能な世界になってしまうのですけれど。私にだけ理解不能ということもあることですので、次の世代にはすんなりと受け入れられるのでしょう。

では、ごきげんよう。

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2008年9月28日 (日)

【刑事】ロス郡地裁決定文要旨 共謀容疑の逮捕状有効

リンク: ロス郡地裁決定文要旨 共謀容疑の逮捕状有効.

http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092701000261.html

週末に、英語でもう少し正確な情報を探してみようと思ったのだけれど、良くあることでyacht

だいたい、翻訳のまずさを修正すれば、この記事で充分な要約になりそうですwine

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2008年9月 8日 (月)

大相撲:大麻疑惑

北の湖理事長辞任、2力士解雇

リンク: 大相撲大麻疑惑:武蔵川理事長が会見「しっかりやらねば」 - 毎日jp(毎日新聞).


「嘘をついてはいけない。」という家庭教育は、止めちゃった方が良いのかな? 実はすでに、
そんな家庭教育はしてなかったり(笑)

アメリカだと、刑事事件でも司法取引があるのでとりあえず黙秘するのがプロの犯罪者らしいです。
ところが、「アイ・アム・ソーリー法という法律がアメリカのいくつかの州で立法された。」と、どこかで読みました。
思い出して、次の日記にします。

昨日日曜日は、松茸の土瓶蒸しを戴きました。初物lovely

一昨日土曜日の、「かんだ」のお料理はもったいなかったな。たぶん予言通りに、「松茸とハモ」が出たような気もするけれど。昼間に今シーズン最終の、mixi浴衣イベントで、飲み過ぎての夕食「かんだ」でしたので。食べたものを覚えていないのはいつものことだけれど、寝てしまった記憶さえあるのです。coldsweats01

今ですか? 
事務所で1時間ほど前に打ち合わせを終わって、お片付けしながら「純粋熊本九号酵母、生詰、要冷蔵、純米吟醸、千峰『天青』、製造年月08.6.」(山田錦精米歩合50%)という、戴き物を約3合半ほど戴きました。ごっつぁんですbottle

残りは、ワインボトル2本に移して空気抜きして冷蔵庫です。
ではまたyacht

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2008年7月 4日 (金)

【刑事】鯨肉窃盗:グリーンピース「捕鯨実態ひどい」--簡裁・拘置理由開示 /青森 - 毎日jp(毎日新聞)

リンク: 鯨肉窃盗:グリーンピース「捕鯨実態ひどい」--簡裁・拘置理由開示 /青森 - 毎日jp(毎日新聞).

いったいどんな「罪障隠滅の恐れ」があるんだろう?
「自分たちが盗みました。」と、盗品を捜査機関に持参して自首したんでしょ?
「不法領得の意思がありました。」との自白を強要しているんでしょうか?
http://qcbengositecho.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/greenpeace_home.html


日本では、裁判前に「勾留刑に科す。」という刑事司法が存在するとしか言いようがない。 この点は、見逃せない。とうに自宅に戻っていると思いました。

グリーンピースメンバーの被疑者は、鯨肉が横領されているとして捕鯨船日新丸の乗組員を告訴するために、住居侵入・窃盗をして、盗品たる鯨肉を捜査機関に提出した。違法に収集した証拠(鯨肉)は刑事裁判の証拠にはできない事くらいは、グリーンピースは研究済みだろうから、単なるアピース目的と思われる。結果、告訴した日新丸の乗組員横領については不起訴。

グリーンピースは、捕鯨と住居侵入・窃盗とどちらが違法性が強いのか、みたいなことを会見で発表している。この場合の「違法」は、たぶん非法律用語。聖書に食物としてのほ乳類に鯨が列挙されていない、という宗教的「違法」性の主張ではなかかろうか。鯨は食用との見解に賛成です。

http://www.news.janjan.jp/living/0807/0807011014/1.php

また、会見では、「行動は組織的ではなく現場の判断で行われたもの。すこし方法に問題があったかもしれないと認識している。2人の行動を事前に知っていれば、やらせなかった」とも話したという。これだね、勾留理由は。共犯捜査のための勾留が許されるのかどうかというと、刑事訴訟法に疎くなっているので忘れちゃったけれど。

http://web2.rederio.org/gp/doss.pdf

「団体として関与しています。」と声明して、「早く起訴しろ」がしっくりきます。グリーンピースの弁護士がこの程度の触法行為を「違法性なし」と主張することは、容易に察します。

あと、グリーピースの船が捕鯨船に突進する画像があったと思う。グリーンピースは、捕鯨船がグリーンピースの船の舳先に追突したとう見方をしている。捕鯨船は横に航行できるんですね。

http://jp.youtube.com/watch?v=9l1soRE7Z6k&feature=related

http://jp.youtube.com/watch?v=ATHmgeZxEZ4

http://jp.youtube.com/watch?v=J7kdK6k3jTw&NR=1

だいぶ前に、オーストラリアからの牛肉は、コーランを唱えずに殺された牛肉なので輸入禁止にした国の事を読んだ事があります。ネット時代の前のことだったと思う。食物連鎖の頂点に人間が君臨しているのだから、残酷です。

http://jp.youtube.com/watch?v=a45UO1ZBI9s&feature=related

「戴きます」と唱えて、残さず戴きましょう。私のmixi日記を次の日記に転載しておきます。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=794456356&owner_id=14554118

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2008年6月24日 (火)

【消費者】振り込み詐欺対策

正式名称「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」が、6月21日、施行されました。
http://www.fsa.go.jp/policy/kyuusai/index.html
clip平成20年に入り、「振り込め詐欺(恐喝)」事件の被害額は過去最高ペースで増加しています。特に、還付金詐欺が増加しています。注意して下さい。clip
とのことです。

どのような運用になるのか。
上手くすれば裁判手続きなしで、犯罪利用預金口座から被害者に分配賠償されるようです。
日弁連では、全国銀行協会とで協議の上、作成された「振り込め詐欺等不正請求口座情報提供及び要請書」を弁護士用のHPにアップしています。
http://www.nichibenren.or.jp/ 

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2008年6月22日 (日)

【刑事】逮捕はおかしいでしょ

■グリーンピース・ジャパン職員2名の逮捕についてのご報告

リンク: Greenpeace home.

ごく自然に逮捕の報道をみてました。
まあ、日本での逮捕は一種の刑罰と捉えたほうが良さそうなので、鯨肉窃盗については逮捕の刑で決着させようとしたのかもしれません。

しかし、
盗品たる鯨肉を、「自分達が盗んできました。」と鯨肉横領告発のために提出しているんです。逮捕の必要性なんかないでしょ。「捜査の必要」があれば逮捕・勾留できるなんて噴飯モノです。「不法領得の意思がありました。」という自白を強要しているのかな?

この逮捕のニュースは世界に配信されているのかな? 世界のメンバーには理解不能でしょうね、この逮捕。
グリーンピースは、声明を発して署名運動を始めたようです。署名しておこうかな、「但し、捕鯨賛成」と書かせてくれればね。

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2008年6月20日 (金)

【刑事】グリーンピース

クジラ肉窃盗容疑、グリーンピースのメンバー2人逮捕

(2008年6月20日14時32分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080620-OYT1T00201.htm

やっぱり地検は、不起訴の方針ですか。

とりあえず、ニュースに流してみて反響待ちと言うところかもしれませんね。 グリーンピースとしては、裁判になってニュースになる事をむしろ望んでいるでいるかも。

世界中でグリーンピースは住居侵入くらいは組織として常習犯だ。ホントかどうか、違法性がないとされる限界を研究している、との話を聞いたことがあります。 オーストラリア沖での船舶の衝突なんて、あれでも犯罪じゃないなんて特別扱いを受けているとしか言いようがありません。捕鯨反対には、人種差別とか宗教差別を感じます。

何年か前に、グリーンピースが日本海でロシアの放射能垂れ流しを追跡した時は、拍手しましたけれどね。

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