「高校生の息子が、サッカー県大会に出場中に、事故で失明してしまった。」という、裁判例についてです。
独立行政法人日本スポーツ振興センターでは、義務教育諸学校、高等学校、高等専門学校、幼稚園および保育園の管理下における災害に対して、災害救済給付(医療費、傷害見舞金または死亡見舞金)を行っています。特別法による互助救済制度でして、わかりやすく言えば、保険です。学校法人だったら、ほぼ加入していると思います。保健室の先生とかがこの制度を良くご存じでしょう。
リンク: ◆災害共済給付:独立行政法人日本スポーツ振興センター.
学校スポーツ事故でも、この共済給付を受けられます。学校側に過失があっても無くとも共済給付を受けられる点で、優れています。
ただし、「学校側に過失があるからウチの子が怪我をした
。」と紛争になると、この共済給付だけでは損害賠償金を支払いきれないことにもなりかねません。多くの学校法人では、別途、損害賠償保険にも加入していると思います。
だいぶ前に書きかけて、アップしなかった日記下書きを見つけたので、上記を付け足してアップすることにしました。
リンク: 落雷事故訴訟の判決要旨 高松高裁. 2008/09/17 18:34 【共同通信】
サッカー大会中の落雷で、土佐高校の生徒さんが失明なさったという、高等学校の課外活動中での事故のようです。
最高裁で差し戻しをうけるまで頑張った弁護士さんに、拍手です。反面、安全配慮義務を負っている学校や会社は、萎縮するでしょう。
学校スポーツが過度に萎縮しやしまいか、と心配です。
「もう、学校でスポーツをさせる時代ではない。」
という議論もあるでしょう。高校野球ほどに商業化されていると、そう思います(注1)。 学校以外の、「球団養成所」や、スポーツセンター、各種「教室」・「道場」などに、行きたい子供だけを行かせればよいのです。そうした「教室」ならば、きちんと親御さん達から、事故に備えた保険料を払ってもらって、スポーツに伴う危険についての常識の確認を戴いておけばよいのですから。
しかし、教育格差は知育だけではありません。知育は、健康・体力とがあって初めて育つものです。私自身は、剣道教師の資格者なので、「文武不岐」という言葉で、ですが信仰に似た確信を持っています。別の言い方ならば、「知育と体育は車の両輪」ということです。
知育をささえる体力・健康について、充分に教育を受けられない格差を防ぐためには、義務教育の過程でやらなければなりません。義務を課する場合には最小限を、つまり、事故のおおいアメリカンフットボールや柔道は義務化出来ません(注2)。水泳にしたって、水泳拒否だけで中学校卒業を認めないのは不当ですなどなど安全を考え過ぎると、『競歩』と『スエーデン体操』だけになってしまうかも知れませんけれど
。。(剣道も当然、国が義務づけるものではありません。剣道は意外と安全なのですが、スポーツといえない感じがあります。)
この高裁判決の事故は、義務ではない課外活動中の事故だったとはいえ、普通なら大人達がサッカー大会を中断・中止するような状況だったのでしょう

。高校サッカー部の生徒達が、試合中に生徒個人の判断で自主退場するなんて、期待できない事ですから。
試合開始直前には運動広場の南西の上空に暗雲が立ち込め、雷鳴が聞こえ、雲の間で放電が目撃されていた。サッカー部の引率者兼監督の教諭は落雷事故発生の危険が迫っていることを具体的に予見することが可能で、注意義務を怠った。
(上記、共同通信)
この高裁判決には上告がなく、確定したそうです。
(注1) 『甲子園』さえなければ、高校に進学させない高校球児の親御さんも多いでしょ? 星一徹だったら、そうするでしょ?。甲子園がなければ星飛雄馬が、何をしに高校へ進学するの?
(注2) 学校事故の裁判例をみると、アメリカンフットボールと柔道の事故判例が多いと言うだけです。各競技での事故発生率については、統計が取られていて、損保会社はその事故発生率をもとに金融工学を駆使して、保険料を算出しているのだと想像します。
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