ヤメ検 司法エリートが利欲に転ぶとき
弁護士像というのも、ひとつではありません。検察官を経験してからヤメて弁護士になるパターンを、「ヤメ検」と呼びます。若いうちに検察官を退官して弁護士になった場合には、刑事関係に強いという特色があるものの、違和感はあまり感じられません。
しかし、各県の検察トップあたりにまでたどり着いたエリートには、それ以外の雰囲気があります。私の同期達はまだそこまでたどり着きませんので、誰が残るのか、傍観しています。
ジャーナリストの新刊本で、その雰囲気を楽しみましょう。
「ヤメ検 司法エリートが利欲に転ぶとき」
著者:森功
新潮社 2008/9/20
P8
司法界はむろん、政官界から裏社会にいたるまで、あらゆる場面で幅をきかせるヤメ検。やはり事件の当事者たちが期待するのは、捜査や法律を熟知したその弁護テクニックに違いない。
そんなヤメ検弁護士のなかでも、田中森一はまさしく特捜の元エース検事として数多くの事件で八面六臂の活躍をしてきた。
田中氏は、1971年検事任官、1987年退官なので、登り詰めたタイプではありません。2000年に石橋産業手形詐欺事件で逮捕され、2008年有罪(懲役3年)確定、弁護士資格喪失です。
P11
今回の再逮捕そのものが、田中だけでなく、検察に反旗を翻した他の言論活動に対する一種の見せしめではないか、という憶測も流れた。
実際、これは新聞報道されているような単純な被害者と加害者という構図の事件ではない。田中森一というヤメ検の代表選手が引き起こした「詐欺事件」の本質は、もっと別のところにある。まさに事件は、ヤメ検弁護士が陥りやすい危うさを露呈しているといえる。
この本は、いわゆる重鎮達の世界をノンフィクションで描いています。田中氏だけのノンフィクションではありません。
P224
大阪では、ヤメ検の重鎮を中心に、経済界や警察などの行政機関が取り巻いているともいえる。
そうして検察一家が絶大な力を握り、影響力を行使する。当事者たちにそんな意識はないかもしれない。だが関西検察には、マスコミの監視や政治介入もあまりみられない。東京の司法界に比べ、ヤメ検にとっても棲みやすい場所ではなかったか。
司法界でも東京の、しかも民事事件中心の環境にいる私にとっては、一般読者と同じく別世界のこととして楽しめます。田中森一氏の本も読んでみようかな。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 『民主党政権誕生』(2009.09.25)
- 『政治家は楽な商売じゃない』(2009.08.30)
- 失業率:過去最悪5.7%(2009.08.29)
- 『壊れゆく医師たち』(2009.08.27)
- 『「昭和」を点検する』(2009.08.15)
「法律家・法律書」カテゴリの記事
- 弁護士→政策秘書(2009.09.08)
- 『保険金“支払い査定人”・・・』(2009.08.03)
- 『貸し渋り対策マニュアル』(2009.06.01)
- コンサルタントの「質問力」(2009.03.30)
- 財産隠し、RCCによる競売に道…東京地裁 判決(2009.03.27)


コメント
"突然のコメントにて失礼致します。
この度、「ロイヤーズプロフネット」というウェブサイトを立ち上げました。
当サイトは、色々な悩みを抱える一般ユーザーの方々が弁護士の皆様をネット上で検索し、「弁護士に直接連絡し相談して頂く」というコンセプトのもと立ち上げた弁護士プロフィール検索サイトです。
登録料・利用料等は一切無料です。
http://www.lawyer-prof.net/lawyer_howto.php
また、当サイトは只の弁護士プロフィール検索サイトではなく、カテゴリー別のコミュニティサイトを同時に立ち上げ、そのサイトと連動させることにより、悩みを抱えたユーザーが、より弁護士の皆様にアクションをおこしやすい環境をととのえております。
今後は違うカテゴリーのコミュニティーサイトも続々と立ち上げていく予定となっておりますので、弁護士の皆様には当サイトを「営業ツール」としてご利用いただければ幸いです。
さらに詳しい内容をお知りになりたい方は、ご説明にお伺い致しますので、下記のメールアドレスよりご連絡ください。
toiawase@lawyer-prof.net
なにぶん、立ち上げたばかりのウェブサイトではありますが、今後とも「ロイヤーズプロフネット」を宜しくお願い申し上げます。
最後に、貴重なスペースをありがとうございました。
もし不適切な書き込みでしたら、お手数ですが削除をお願い申し上げます。"
投稿: ロイヤーズプロフネット運営事務局 営業担当 鹿間 | 2008年11月 7日 (金) 19時02分